「2014年夏4K放送開始」の総務省方針が打ち出されて以来、4K /8K映像が話題です。
ようやくFHDリアルタイム処理がストレスなく動作するようになってきたというのに、画素数4倍の放送が来年からって…。さらに4Kでフレームレート60Pともなると、処理すべきデータ量は、FHDリアルタイム映像の8倍ってことに。つまり、1秒間に処理する画素数は、6200万画素から約5億画素に膨れ上がります。
そんなわけで、我々が日々研鑚してきた高速化技術で、4Kをはじめとする高解像度化の流れに対応できるのか、チャレンジしてみました。
今回は、放送機器メーカーであるアストロデザイン様の全面的なご協力を得て、図1のシステム構成にて、ROBUSKEYによるリアルタイム4Kクロマキー処理の実証実験を行いました。
図1.検証用システム構成図
ISPのクロマキー処理部分(=ROBUSKEY)では、Keplerアーキテクチャ最強のGPUカード「NVIDIA GeForce GTX TITAN」を使用し、CUDA5で動作させることで、4K画像1フレーム処理速度4.7msecを叩き出しました。画像転送を含めた処理全体(2)の速度は、PCI Expressのバージョンとチップセットのサポートレーン数など、システム全体におけるメモリ転送パフォーマンスに左右されますが、リアルタイム4Kクロマキー処理が可能であることは確認できました。
上記の構成では、処理(1)・処理(2)・処理(3)をそれぞれ高速並列処理させることで、カメラ入力からモニタ出力までの非圧縮リアルタイム4Kクロマキー処理を実現しています。
ご協力いただいたアストロデザイン様には、深く感謝いたします。
今回の検証結果を、GTC Japan 2013に技術出展します。ご興味のある方は、ぜひお越しください。ROBUSKEYによる高精度のリアルタイム4Kクロマキーをご覧になれます。
【GTC Japan 2013】
2013年7月30日(火) 東京ミッドタウンホール&カンファレンスにて開催
http://www.gputechconf.jp/