NVIDIA Jetson TX2を動かしてみました

NVIDIA社のSOM(システム・オン・モジュール)、Jetsonシリーズの新型「TX2」が3月8日に発表されました。これと同時に、キャリアボードとJetson TX2モジュールを搭載した「NVIDIA Jetson TX2開発者キット」も発表され、北米では3月14日から出荷が始まりました。日本でももうすぐ発売される予定です(2017年4月27日現在)。
ISPは、今回先行してJetson TX2開発者キットを入手することができましたので、早速動かしてみました。

by Jeongwon Min 2017/4/27

Jetson TX2です。
Jetson TX2です。
外見はTX1とあまり変わらない気がします。
外見はTX1とあまり変わらない気がします。
あ、モジュールにはTX2って書いてありますね。
あ、モジュールにはTX2って書いてありますね。

Jetson TX2はJetson TX1と比べて、いろいろと性能アップしています

Jetson TX1 Jetson TX2
CPU ARM Cortex-A57 (quad-core) @ 1.73GHz ARM Cortex-A57 (quad-core) @ 2GHz +NVIDIA Denver2 (dual-core) @ 2GHz
GPU 256-core Maxwell @ 998MHz 256-core Pascal @ 1300MHz
メモリ 4GB 64-bit LPDDR4 @ 1600MHz| 25.6 GB/s 8GB 128-bit LPDDR4 @ 1866Mhz| 59.7 GB/s
ストレージ 16GB eMMC 5.1 32GB eMMC 5.1
電力 10W 7.5W

(参照URL: https://devblogs.nvidia.com/parallelforall/jetson-tx2-delivers-twice-intelligence-edge/ , 2017年4月27日)

  • CPU coreが追加されました:従来のARM Cortex-A57 (quad-core)に加え、新たにNVIDIA Denver2(dual-core)が追加されました。また、動作周波数も1.73GHz→2.0GHzに上がりました。
  • GPUがMaxwellからPascalに変わりました。特に、Jetson TX2のGPUは最新版となっています。
  • メモリの容量が2倍になりました。さらに、動作周波数も1600MHzから1866MHzに上がり、アクセス速度は2倍以上になりました。
  • ストレージも2倍になりました。
  • CPUが2コア追加され、動作周波数も上がっているのに、消費電力は10Wから7.5Wに減っています。

このTX2で、ISP製のソフトウェアを2種類動かしてみました。
まず看板検出(参照URL: https://wazalabo.com/direct-rcnn-detection.html)です。

次に監視ソリューション向けエンジン「SENLI」を動かしてみました。
(「SENLI」は弊社が現在開発中の監視ソリューション向け大規模イベント検出用エンジンです。もうすぐ正式リリース予定です。)

撮影をしながら、数秒間の短い時間で正常状態を学習します。
すると、学習されていない「不審なもの」が入ってきたり、「不審な動き」が見つかったりした時に赤くなって警告を出します。
今後、性能計測もしていきたいと思いますので、今後の記事にご期待ください。