世の中の新しい「トレンド」や、話題の「モノ・コト」と、
ISPとの意外(?!)な関係性をテーマに
当社スタッフが独断と偏見で書きつづる、異色コラム。
by 技ラボ編集部 2013/08/21
ISP技術者が、このドラマに着目する理由
本年4月の放送開始以来、高視聴率を連日たたき出し、今や国民的朝ドラとなったNHKの連続テレビ小説『あまちゃん』。私たち「技ラボ」編集部のメンバーも、出勤前の朝ドラ視聴がすっかり習慣となっています。とりわけ、芸能界のオモシロ&意外な舞台裏が披露される「東京編」が始まってからというもの、放送業界/クリエーター向けソフトウェア開発等を手掛けるISP技術者としては、職業的な観点からも、ますます目が離せなくなってきているのです。
人気脚本家・宮藤官九郎氏の紡ぎ出す、巧みで小気味よいストーリーが今後、どのように進展していくのか? 私たちなりに予想しながら観ているのですが、期待を裏切られること(もちろん「良い意味で」ですよ!)もしばしばです。
たとえば、主人公のアキ(能年玲奈)が芸能事務所ハートフルを解雇になり、「GMT5」から脱退した時には、えっ、あんなにがんばってたのに なぜ・・・?という想いが、正直ありました。しかし、その後のアキは家族で設立した会社の所属タレントになり、徐々に人気が高まっていくという展開に、「なるほど、こうきたか!」とつぶやきつつ、今まで以上に“朝8時”が待ち遠しくなっています。
その一方で、もしアキがGMTに在籍し続け、かつ、47都道府県から全メンバーが結集していれば、いったいこのドラマはどうなっていたのだろうか・・・という想像もしてしまうのです。
GMT「5」じゃなく、「47」に拡大していたら・・・
結成当初のコンセプトを貫き、真の国民的アイドルとなった「GMT47」・・・。もしそんな展開になっていたら、GMT公式ホームページやプロモーションなどに使うメンバーの写真だって、ありきたりなポートレ―ト風のものではなく、「首里城」とか「阿波踊り」「ネギ畑」・・・などなど、各県を象徴する背景画像を用いてパワーアップを図るはず。
でもその撮影って、わざわざ時間とおカネを費やして、メンバー&撮影部隊が大挙して現地まで足を運ぶの? まさかぁ~。業界的には、あり得ません。やっぱ、クロマキー合成でしょ。しかも、合成写真とは思えないほど美しく、あたかもご当地で撮影したかのごとく、高品質で自然な仕上がりで・・・。
通勤の途上、頭の中にこんな妄想が拡がり始めた時、ピンと来たのが、当社のマルチバック撮影ソフトウェアです。あまちゃんのようなアイドルドラマにこそ、「写真deスタジオクロマキー(略称「スタクロ)」の出番があるはずだ! と、電車の中ではたと膝を打ったのです。
撮影中の合成動画を、アイドル自身が液晶モニターを見ながらリアルタイムで確認できてしまう、スタクロならではの機能は、ある意味“テレビ的”だし、そんな目新しい撮影体験の驚きは、彼女たちから「じぇ!」「まるでオラの地元の○○○で撮ってるみてえだ!」・・・といったセリフを引き出せそう。また、合成用の背景画像も、「47種類」どころか無制限に仕込んでおくことが可能なんです。
巷によくあるクロマキー合成ソフトと、どこが違うのか?
グリーンのバック紙を背景にして人物を撮影し、あとで全く別の背景画像と合成する「クロマキー合成」は、業界ではごく一般的に行われている手法。問題は、髪の毛などの細かい部分や、背景とマッチしない影やムラをきれいに処理するために、とても煩雑なレタッチの作業が必要になることです。ましてやGMTメンバー47人分となると、その作業コストが相当な金額になって、事務所のマネジメントにも影響してきます。スタクロに搭載しているISP独自のPhotoshopプラグインが、こうした問題を解決できる肝なのですが、その詳細を語り始めると長くなるので、ぜひISPの製品サイトで、ご確認ください。
このほか、背景画像と人物の合成動画がリアルタイムでモニタリングできるスタクロの機能を活かせば、たとえばファンとの握手会のシーンなんかにローカルな背景を映し出して、各メンバーのご当地色を強調するツールとしても活用してもらえるはず・・・などなど、私たちの妄想は膨らむばかりです。
虚構の話と、ホントの話
もっとも、毎朝テンポよくストーリーが展開していく『あまちゃん』は、最終回まであと残り6週(※)程度となり、撮影はすべて完了済み。本コラムに記載したような、ドラマでの「スタクロ」の出番は、残念ながら無さそうです。
さて、皆様はもうお気づきでしょうが、結局のところ本コラム[第一回]は、人気のドラマ=架空の物語を例に挙げて、当社画像処理製品の機能をわかりやすくご紹介することが、ベタなねらいであったわけです。
ただし、番組や広告制作の現場で求められる、きわめて品質の高い合成画像を瞬時に生成する技術に関しては、「架空の物語」なんかじゃなく、たしかな事実。活用のしかた次第で、制作現場にいろんな可能性が拡がると思います。どうぞお気軽に、当社までお問い合わせください。
※:本コラムは、2013年8月13日に、執筆を行っております。よって、朝ドラの今後の展開次第では、本コラムの記載内容と、一部食い違いが生じる箇所もございます。あらかじめ、ご了承ください。